記事の内容
寝る装備を備えておくと個室ビデオがいい感じの安宿にランクアップでき雑なスケジューリングの際の急な一泊に便利なのでおすすめ
背景
最近ちょくちょく旅行や遠出をしている。その際綿密に予定を立てるよりは、大まかな目的地だけ決め後は当日考えるという動き方が好きになってきた。
また最近は出社や出張の頻度も増えてきており、どうせ外出するなら往復の時間を省略しようと、自宅に帰らず連続で用事を済ませられるようスケジュールを組む場面も多くなってきた。
(リモート前提で会社から遠くに住んだら裏目ってしまった)
課題
臨機応変なスケジュール組みをする際に一番ネックになるのは宿泊先だった。
事前に予定が固まっている場合はホテルを予約しておけば良いだけなんだけど、直前だとそうもいかない。
当日滑り込めるホテルは最近はだいぶ少なくってきており、その上価格も高騰している。
条件
泊まるならホテルかカプセルホテルだとなんとなく想定していたが、特にその必要も無かったことに気付いた。
以下さえ満たせれば個人的には十分だった。
- 一人で専有できる空間がある
- 電源が利用可能である
- エアコンがある
- 風呂もしくはシャワーがある
選択肢の検討
宿泊先の要件が緩和されると他の選択肢も生まれるので、使えそうなものを調べたり試したりしてみた。
ホテル
¥6,000-10,000以上くらい
- 必要な設備が一通り揃っているが、最近とても高い。
カプセルホテル
¥4,000くらい
- 寝るだけならホテルほどの設備がなくてもこれで十分だった。
- スーパー銭湯併設の施設を選ぶとより快適になる。
- ドミトリーとかホステルとかを謳っている施設の多くも大体カプセルと同じように使えるのでこちらも選択肢に入れてよい。
個室ビデオ
ナイトパック ¥3,000くらい
- ある程度防音性のある個室が格安で長時間得られる。
- ネットカフェに比べ、翌10時まで固定料金なのが使いやすく、シャワー・歯ブラシ・ヒゲ剃りも無料で付いてくる。
- さらに店によっては部屋着が付いてきたりカレーが無料で食べられたりもする。
- マットやクッションは硬いので寝心地は悪い。
- カプセルやネカフェと違いヘッドホン無しで音が出せる。
ネットカフェ/漫画喫茶
12hパック ¥2,500~¥5,000くらい
- 漫画が読めてドリンクバーが付いてるのは嬉しい。
- 肘置やマットは硬くブランケットは短くペラペラで壁も薄いので、寝心地は悪い。(宿泊施設じゃないという建前なので仕方ない)
- ブースでなく個室にすることで騒音が軽減されはするが、その分割高になる。
- シャワーやタオルが有料だったり、パックで時間が足りない場合追加費用が発生したりもする。
簡易宿所
¥2,000前後くらい
- 圧倒的に安く個室と布団が得られるので、行動範囲がドヤ街の近くの場合は移動コストを加えてでも選択肢に入ってくる...と思いきや、制約が多くて個人的には合わなかった。(特に1つ目と2つ目)
- ネット予約不可(大半はサイトすらない)
- 受付時間が16~20時位に限られる(下手するともっと短い)
- 門限あり
- 割と満室の場合多い
- 連泊以外断られる場合あり
- 一部の高級ドヤは楽天トラベルに対応していて上記のデメリットが無くなっているが、大して安くないので最大のメリットも失っている。
- ちゃんと寝れる環境ではあるので、突発的な利用でなくちゃんと計画的に部屋の確保ができていれば悪くはない施設ではある。
- だいぶ前に西成手前の高級ドヤに1ヶ月弱くらい居たことがあるが特に不満も無く快適に過ごせた。山谷は行ったことがあるが寿町はまだ行ったことがない。
カラオケ
- 個室は得られるが、夜間フリータイムが5時くらいに終了し、以降は追加料金がかかるか追い出される場合が多いので、宿泊用としての使い勝手は悪い。
- 部屋に防音性はあるものの、それ以上に隣室が音を出すのでそんなに静かでもない。
- 当日の宿が本当にどうしようもない時の妥協手段として頭の片隅に入れておくくらいのレベル。
個室レンタルオフィス
- 現状はスポット利用では基本的に夜間利用不可だった。
- レンタルスペースやレンタルルームは価格帯が合わないので候補外。
カーシェア
- 一切走行させずに車中泊だけしてそのまま返すという手法が一時期あったらしい。
- もう移動が必須なルールになっているようなのと、価格的なメリットも薄くなったので候補外。
対処
思いついた各種施設を実際に色々試してみたが、やっぱり宿泊用じゃない施設では環境が悪く正直まともに寝れたもんじゃなかった。
ただ、それなら自力で欠点を打ち消せばどうにかなるのではと考え、色々装備を整えてみた。
試行錯誤の末、最終的に以下を用意した。
- エアマット
- 枕
- 寝袋
- 耳栓
- アイマスク
- 保湿マスク
揃えたアイテム
荷物を増やしたくないのでなるべく小型軽量のものを選んだ。
エアマット:THERMAREST ネオエアーウーバーライト レギュラー
硬いマットで寝た翌朝に体がバキバキで疲れが取れないのを回避できるようになった。
おそらく市販のエアマットの中でこれが一番軽く、フルサイズでたった250gしかない。特殊形状で肉抜きしまくっているタイプのマット(イナーシャオゾンやXフレーム)よりも何故か軽い。
体積もかなり小さく、9x15cmで収まる。
ちなみに、セットアップの省力化のため小型の電動ポンプを追加することも考えたが、屋内で使うには騒音がすごいのでやめた。普通に自力で空気を入れている。
寝袋:SEA TO SUMMIT スパークSp0 レギュラー
ネカフェやビデオで支給されるブランケットとは違い、ちゃんと全身をカバーできるようになった。
これも市販のシュラフの中で一番軽く小さいものを選んだ。重量は225g、体積は9.5x18cm。
エアマットも寝袋も、短く太いペットボトルくらいのサイズ感なので、リュックのサイドポケットに収まるくらいに小さい。
夏利用向けの最軽量モデルだが、エアコンが効いてる場所で使うにはこれでも十分な性能がある。空調の状況によっては暑すぎる場合もあるレベル。
枕:シートゥサミット エアロウルトラライトピロー
クッションや肘置きを枕代わりにせず、ちゃんとした枕で寝れるようになった。
重さは60g、サイズは5.5x7.5cm。
軽そうな物の中で在庫があったものを選んだ。EXPEDの枕だと更に10g軽いらしい。
寝袋やマットだと商品によりかなりサイズや重量差があるが、枕はそこまで大差ないので、もっと合う枕を探してみても良さそう。
耳栓・アイマスク
騒音をカットでき暗闇が得られるので、寝袋やマット以前にまずこれらが有るだけでも相当環境がマシになる。この辺はランキング上位から適当に選んだのでまだ改善の余地がありそう。おすすめがあれば教えてほしい。
保湿マスク
漫画喫茶は大体乾燥しているので、寝起きの喉へのダメージをこれで回避できる。
無くてもどうにかなるけど、装備重量や体積への影響がほぼ無いのでとりあえず積み得。
展開例
全国中にある宝島と花太郎がいつでも実質高級ドヤのように使えるようになった。意識の低すぎるグランピングみたいなもんかもしれない。
睡眠の環境としては個室ビデオに劣るが、ネカフェでも大体同じ環境が手に入る。
(スピーカー利用不可+騒音増+消灯不可と引き換えにドリンクバー+漫画は得られる)
ちなみにType-C→HDMIの変換アダプタを持っておくと、映像出力対応のType-Cケーブルと組み合わせて備え付けのTVを手持ちのPCのモニタとして使える。
大体1080p60hz止まりとはいえモバイルモニタ不要で大画面が使えるので便利。個室ビデオならイヤホン無しで音も出せる。
(上の画像ではAYANEO Air 1s+折りたたみキーボード+折りたたみマウス を使用)
おわり
寝袋マット枕を持ち歩いても大体550g弱程度の重量で収まった。そもそも持ち歩かなければ0gなので本当はこれも省略したいところではあるけれど、予定が怪しい場合に備えておく荷物としてはまあ許容範囲の重量とサイズかとは思う。
これらを装備品に加えておくと、
"ホテル>>カプセル>>>>個室ビデオ>ネットカフェ"
だった宿泊の快適さは、
"ホテル>>カプセル≒個室ビデオ>ネットカフェ"
くらいには改善された。
個室ビデオやネットカフェも安宿としての選択肢に入れられるようになり、雑なプラン時の行動の自由度が大幅に上がった。
(ただ当然ちゃんとした施設には結局及ばないのでなるべく連続利用は避けている)
もっといい感じの製品や宿泊方法案あったら教えて下さい。